2011年3月の福島第一原発の事故以降、テレビや雑誌やインターネットなど、様々なメディアで原子力発電の危険性が指摘されました。

事故発生時の危険性のほかにも、原子力発電ならではのデメリットや問題点もありますので、こちらのページでまとめてご紹介したいと思います。

極めて高い危険性

既にご存じの方も多いかと思いますが、原子力発電の最大のデメリットはその「危険性」です。事故が起きた場合の危険性は、他のどんな発電方法よりも極めて高いと言うことができます。

放射性物質の放出と被爆のリスク

まずは原子炉から放射性物質が放出されてしまう場合を考えて見ましょう。重大な事故で外部に放出される場合、大量の放射性物質が放出されます。

原発周辺はもちろんのこと、国土全体や地球規模で汚染される可能性も否めません。土壌や海洋が汚染され、人間や動物も放射線を被曝することになります。

事故の修復が難しい

もう一つの問題は事故が起きた際の修復が難しいという点です。

原発から高レベルの放射線が放出され続けている間は、事故の修復のために原発に近づくことが困難です。そのため、修復までに長い時間を要する可能性もあります。

津波の被害を受けやすい

最後に津波との関連性を挙げます。福島第一原発がこの例だったのですが、冷却に大量の海水を使う場合は、海の近くに原発を設置する必要があります。これはつまり津波による被害を受けやすいと言い換えることができます。

コストが高い

原子力発電は、考え方によっては極めてコストが高いと言うこともできます。通常通りに運転できている場合はコストは安いと言えますが、仮に事故が発生した場合には莫大な賠償金が必要となってしまうからです。

また、使用済み核燃料の管理や、放射性廃棄物の処分にも多大なコストがかかり、更には原子力発電を終了させるために廃炉にしようとする際にもかなりの費用が必要となります。

兵器に転用できてしまう

原子力発電所では核分裂を利用するため、核兵器への転用というリスクが存在します。たとえば天然ウランから核燃料を作る際に発生する劣化ウランは、劣化ウラン弾として使うことができます。

また、原発そのものや核廃棄物処理施設への外部からの攻撃(テロなど)によって、多大な被害を被る可能性もあります。

技術者が減っている

日本では事故への懸念もあり、原子力発電の技術者数が減少傾向にあります。

その他、火力発電のように出力を簡単にコントロールすることができない点や、原発を停止させるために必要な所要時間が長いなどといった点も問題点として挙げることができます。

今後の課題

原子力発電には重大な課題が残されています。その中でも代表的なのが「安全性の確保」と「使用済み核燃料の処理」の2点です。

まずは「安全性の確保」からご紹介します。福島原発の事故からも分かる通り、原子力発電所が事故を起こすと大気中に放射能をまき散らす恐れがあります。

放射能は人間へも他の動植物へも健康上の大きな影響を与えますので、原子力発電所を稼働するのであれば徹底的な安全管理が求められます。

次に使用済み核燃料の処理です。原子力発電を行うと必ず発生するのが使用済み核燃料なのですが、その管理や処理に多大なコストがかかります。

さらに最終的にどこで処分するかも問題となっていて、処分場の新設には地域住民の大きな反対が予想されることから、世界的にもなかなか見つけにくい状態にあります。

原子力発電に反対する意見

メリットに対してデメリットが大きすぎる

私は原子力発電には反対です。その第一の理由は「汚い」からです。汚いものは洗えば良いと思われますが、原子炉から出る汚染物質である高レベルの放射性廃棄物は、人間の健康に害のない状態になるまでに10万年を要します。

その処理コストは天文学的に高額であり、功利主義の立場からも原子力発電は元が取れない技術と言わざるを得ません。電源立地の調査に10年、基礎工事の着工から完成までに10年かかります。

完成後、なんの問題もなく運転できたとして寿命が約40年から50年、廃炉決定から原子力発電所が更地になるまでに最低10年を要します。

つまり、なんの問題もなく寿命を全うできた場合で、そのライフサイクルは70年にも及びます。そして、その70年間にわたって多額の費用を食い続けてしまうという訳です。

更に、原子炉は少なからず事故を起こす恐れがあり、その場合は、途中で廃炉となることは勿論のこと、後処理に要する期間が30年から50年ほど延長されることになり、ライフサイクルは100年を超えてしまいます。

これだけ長い時間を必要とすると、極めて効率が悪いと言えます。

汚いうえに効率が悪いのですが、良い事もあります。それはCO2をあまり出さないというだけではなく、すぐに莫大なエネルギー源を確保できるということです。

ただし、良い点はこれだけですので私は、純粋に技術的な観点と、功利主義の立場からも原子力発電には反対です。

無茶な発電方法

原子力発電所を安全に運営していく事で日本の技術力の高さを世界にアピールができると言う人たちがいます。そういう人たちは、はっきり言って技術と言うものがわかっていないと思います。

航空機事故でも、建造物事故でも、起こった場合には、その原因が究明され、それを反映して技術的な改良がなされます。つまり、これまでの技術の進歩は失敗に学ぶ事でなされてきたのです。

ところが原子力発電所は事故が起こると規模が甚大すぎるので、失敗が許されません。つまり、失敗から学んで発展させるというのは、事実上不可能なのです。これをまともな技術と言えるでしょうか。

例えば福島の事故を見ても、未だに原子炉本体の中身がどうなっているか分からず、事故に至ったシーケンスもはっきりせず、事故原因も未だはっきりしません。

ですから、技術的に改善したくても未だ何もできていないのです。このような無茶な発電方法は、私はまともな技術と思えませんし、容認できません。

核のゴミはどうするのか

原子炉を動作させる場合、いわゆる高レベル放射性廃棄物の発生は避けられません。本来ならば、この廃棄物の最終処分方法を確立してから原子炉を稼働させるべきです。

しかし、わが国の原子力行政は、それの未だ整わぬままに原発を稼働することを許しておりますが、これは恐るべき安全軽視です。

しかも、この「核のゴミ」は、ほぼ無害になるまでに10万年もかかると言われておりますが、そのような長期に亘って安全な状態のまま隔離できるとは思えません。

原発ありきで考えない

原発賛成派のほとんどは、原発が止まることでの電力不足を稼動の理由に挙げています。原発以外は水力か火力しか主要発電所がない現状で、原発やむなしの声は少なくありません。

しかし、原発は決して安い電力ではありません。使用済み核燃料の処理、原発を建てる市町村に支払う給付金の額だけでも相当なものです。福島のように、一度事故を起こせば一企業では支払いきれない賠償金が必要となります。

本当に安価で安定した発電方法はきっとあります。まず原発ありきではなく、他の可能性を探っていく姿勢も必要なのではないでしょうか。

段階的に廃炉を進めていくべき

活断層の上に立地し、老朽化の為に危険と指摘されている愛媛県の伊方原発から150キロほどの距離に住んでいます。2011年の東日本大震災以降、東南海大地震発生の危険性が指摘されています。

震災以降の福島原発の惨状を見ていると、即刻廃止をしてもらいたい、と言うのが素朴な感情です。しかしながら、経済的な電力不足等の現実的な問題には対応する必要も理解できます。

まず新規原発の設立は全て中止し、火力発電や水力発電、太陽光発電やその他の発電設備を増強する過程で、築30年経過した老朽化した原発や、活断層上等の危険な立地条件にある原発から、段階的に廃止していく事が必要だと思います。

リスクが大きすぎる

原子力は確かに温暖化の原因のCO2も出さず、低コストな発電方法かもしれません。それでも、このような事態を一度見れば、そのメリットを覆してあまるデメリットがあることを発揮と思い知らされました。

原発周辺の方々は自宅に帰ることもできず、人生を大きくゆがめられ、置き去りにされたペットたちや家畜の命はどれほど失われたかと思うと心が痛みます。

政治的な面、理研、複雑な問題はいろいろとあるかと思いますが、遠い未来を考えればこの高すぎるリスクは負うべきではないと私は思います。

また事故が起きないとは限らない

これまで危険だといわれてきた原子力発電ですが、世界各国で原子力発電所が、まだ増え続けているのが現状です。それは、各国とも原子力発電の危険以上のメリットが、原子力発電にはあると考えているからだと思います。

しかしながら、日本を含め各国とも想定される最大限の悪状況に対応できる発電所の設計・管理を行っているようですが、実際には、東日本大震災のようにその想定を超える自然現象が起こったことも事実です。

もう一度、原子力発電所が安全に稼動するために必要な場所、どんなすごい自然現象にも耐えることの出来る設計等が出来ないかぎり、また大きな被害を及ぼす可能性があるため、私は賛成は出来ません。

新しいエネルギーを開発すべき

私達の寿命はせいぜい100年です。100年しか生きられない私たちが、何万年も後の世界に、悪い影響を与えるようなものを利用すべきではありません。誰が責任を取るのでしょうか。それは、我々の子供たちです。

さながら、「10000年後に払うから」といって子供に借金をしているような状態です。どうしようもない親たちです。こんなことがまかり通って良い訳はありません。

原子力発電に真の賛成派などいないはずです。今こそ原子力発電依存度を減らし、代替エネルギーの開発に全力を尽くすべきです。

原子力発電から脱却する時が来た

原子力発電には反対です。被害の範囲、甚大さもさることながら、ひとたび事故が起きてしまえば誰も収束できないからです。収束できないと言うことは、コントロールが不可能だといえます。

コントロールが出来ないものを無理やり使おうという発想がそもそも間違いで、便利だからと言って肯定し、依存度を高めていけば危険度も増していきます。

また、原発はテロの標的にもなりえます。これらを踏まえると、原発の建設とは、誘爆の可能性がある時限爆弾を設置しているのと同義と言えます。

賛成派の意見は、「実際に他の電力で代替できないから…」というものが多いですが、原子力発電に依存した結果として、代替手段の開発が遅れてしまったと言う現状があるのです。

新型の火力発電所は効率や性能も上がっているようですので、基本的には徐々にそちらに代替していくべきだと思います。

太陽光発電に関しては、利権に対する癒着・特定の企業・団体への利益誘導に注意しながら、着実に進めて行くべきだと思います。

風評被害

原子力発電に対して反対の意見を持っています。理由として福島第一原子力発電所事故が起こった際に、近隣の住民以外にも、福島県民全員が大きな被害を受けたためです。

その大きな被害とは「風評被害」です。原発事故から7年が経ったものの、いまだに風評被害を受けているのが現状です。

実際、お米に毎年50億をかけて安全検査を続けており、国の放射線を超える基準値は一切出ていません。むしろ、原発事故が起こる前の水準に戻っています。

それでも、「福島県産だから買うのをためらう」という人はまだまだ多く、これにより農作物が売れず、農家を廃業してしまったり、中には自殺に追い込まれるという人もいました。

原発は確かに経済的にはいいのかと考えますが、事故が起こった時のリスクを十分に考えなければ、また同じような悲劇を繰り返してしまうのではないかと考えています。

万が一の時に危険

東日本大震災であれだけ大きな被害を出しながら、多くの原発は再稼働への道を進んでいます。原発の安全性を整備するCMが流れたりしていますが、東日本大震災でわかったとおり、原発は絶対に安心ではないのです。

万が一の時に危険だとわかっていながら、なぜ原発はなくならないのでしょうか。

東日本大震災後、夏場の暑い時期に電力調整などを行ったことはありましたが、何日も停電するようなことはありませんでした。ということは、現状でも原子力発電所なしでそこそこ電力が賄えるということです。

太陽光や洋上風力など、新たな電力を活用する動きも活発になっていています。このまま技術開発が進んでいけば、それだの電力への貢献度もどんどん上がっていくのではないでしょうか。

原子力の安全性の向上に資金を投入するよりも、そういった新たな取り組みに資金を回してほしいと思います。

電力会社の中にも「原発はやめます」と手をあげる会社が一つでも出てくれば、賞賛の嵐でしょう。そういった心意気のある電力会社の出現を望みます。

廃炉していくべき

東京電力の福島原発の事故がとても衝撃的でした。いや、大きな自然災害があれば事故も起きて当然だということを忘れていたというか、考えもしなかった。それが私たちの認識であったと思います。

この事故の後は、原発の再稼働に関して、その承認基準を厳しくしたようですが、たとえば愛媛県にある原発では海にしか住人の逃げ道が無い立地で、本当に大丈夫なのかと心配になります。

経済やエネルギーを優先して、再稼働ありきの承認判断。そういうふうに思ってしまいます。

さらにはテロも気になります。日本でテロを起こして何か得になるのか?テロ犯の考えなど想像もできませんが、空からの襲撃には防備が手薄のような気がしますし、内部に手引きする者がいればどうしようもありません。

それで、海にしか逃げ道のない住人を人質にされたら…。

船舶をつけることを拒絶されたうえで、何らかの方法で原子炉を手中にしたテロ犯が放射能漏れなどを画策する。航空機をジャックしてNYの高層建築物やペンタゴンに突っ込んだのは片道切符のテロ犯です。

逃げることを考えない者に原発潜入を許したらと思うとぞっとします。

原発がないと電力不足になるとの危惧は3.11以来何度も叫ばれていますが、結果としては乗り切れた状況にあります。廃棄物の問題も完全クリアではなく、非核三原則を堅持する国なのに核爆弾製造の材料を持っていることにも矛盾を感じます。

原発を今すぐ全停止するのは無理にしても、点検後再稼働はせず順次廃炉していくべきです。未来の日本人にツケを払わせてはいけません。

福島の商品が売れなくなった

福島第一原子力発電所事故があって以来、原子力発電はとても危険だと思うので反対です。日本は地震がとても多い国であり、実際に放射能が漏れました。

日本ではあまり放送されていませんが、海外などでは日本の放射能汚染がとても危険であったことを話題にしていました。

海外で、とても汚染されていて危険と判断しているのに、日本では真実が伏せられているのが現状であり、とても恐ろしく感じるので反対です。

放射能が漏れる可能性があるという事は、生命への危険が出てきます。誰がこの責任を取るのでしょうか?福島出身の方の辛さを考えると本当に許せないです。

放射能が含まれている可能性が高いので、福島の商品が売れなくなったのも事実です。安全第一ではないのなら、原子力発電は必要でないと思います。

あまりにも危険

原発は事故の確率が低い、安全と言われていますが、事故時の被害の大きさははかり知れません。もし大きな事故が起これば、日本全土が壊滅するかもしれません。また、日本だけではなく、被害が地球規模に及ぶかもしれません。

そんなリスクを冒してまで原発を稼働する意味がわかりません。楽観的すぎると思います。

特に日本は地震大国です。いつどこで大きな地震が起こるかわかりません。絶対に地震の起こらない土地なんてありません。そんな国に原発をつくるなんてあまりにもリスクが高過ぎます。

また、原発から出る核廃棄物の処分にも危険が伴います。使用後の核燃料棒は数十万年も放射能を出し続けるのです。原発はあまりにも危険です。早急に止めるべきです。

処理の仕方

東日本大震災を機に、原子力発電はこの地球上にあってはならないと強く思うようになりました。

火力発電等と比べると低コストだとか環境に優しいとか、いいことだけ聞いていましたが、あの震災での福島のことを目にすると絶対に反対です。目に見えない放射能汚染の被害、そして恐怖は計り知れません。

そもそも、処理の仕方一つとっても極めて困難な模様で、どうしてきちんと扱いきれないのに原子力発電に踏み切ってしまったのかと、疑問が沸くばかりです。

低料金とか自然に優しいのはありがたく大事なことですが、万が一のこともきちんと考えて踏み切るべきだったと思います。

東日本大震災の直後は原発反対の声が多かったにも関わらず、月日が経つとまたどこかの原子力発電所を再開しようとする動きが出て、驚くばかりです。

人命以外に大事なものはありません。処理の仕方も完璧には分かっていない今の状況で、これ以上の原子力発電は絶対に反対です。

危険で効率の悪い原発

こちらは言うまでもありませんが、環境汚染と人体への影響も考えられる物質の使用が一番の問題点です。

原発は一回稼働してしまえば効率のいい発電方法かもしれませんが、先の震災でも全国民、いや全世界が思い知ったように、何か事故があったときに取り返しのつかないことになります。

一回建設してしまうと廃炉にするのにも厄介で、とてつもないお金がかかります。人体への影響、災害があったときの危険性とリスク、建設・廃炉にかかる費用、これらを総合的に考えれば、どう考えてもマイナス面のほうが多い発電方法ではないでしょうか。

他にも環境と共存しながらエネルギーを生産する方法はたくさんあるのに、危険で効率の悪い原発を使用し続けるのは考え物です。