日本のみならず、世界で最も活用されている発電方法ですから、それだけのメリットがあることは間違いありません。メリットがあまりないのであれば、世界が火力発電に依存する必要もありません。
そこでこちらのページでは、火力発電のメリット・長所を簡単にまとめてご紹介したいと思います。
発電効率が良い
原子力発電やバイオマス発電などといった他の発電方式と比べて、火力発電が優れている点の一つに「発電効率」が挙げられます。
発電効率とは、使用した燃料が本来持っているエネルギーのうち、どれだけを電気に変換することができるかを示す指標です。
本来持っているエネルギーを別のエネルギーの形に変換する際には、様々なエネルギーとなって分散されるのが普通です。そのため、燃料から電気というエネルギーに変えるために発電する際にはどうしてもロス(損失)が発生します。
火力発電は、そのロスが比較的少ない発電方法となっているのです。
需要に応じた出力調整が容易
電力の需要は常に一定ではありません。たとえばクーラー・扇風機などを多用する夏や、暖房・ヒーター・電気毛布などを多用する冬は、それらを必要としない春や秋と比べるとどうしても需要が高くなります。
季節だけではなく時間によっても異なります。たとえば夏なら温度が高くなりやすい日中は、温度が若干下がる夜間と比べると需要が高くなります。冬の場合は逆のパターンとなります。
このように時期や時間によって電力需要の大きさは変動するのですが、その変動に合わせて発電量を調節することができます。
安定して電力を生み出せる
乱暴な言い方になりますが、火力発電は燃料と水さえあれば電力を生み出すことができます。そして長期間にわたって安定して電力を生み出せるため、将来の発電量の見通しも立てやすいと言えます。
安定している理由はいくつかありますが、主なものは天候に左右されないという点が挙げられます。
太陽光発電や風力発電は天候や気象に左右されますが、火力発電に関しては気象による影響をほとんど受けないで済むのです。
発電所を作りやすく、送電ロスも減らせる
火力発電を行うためには発電所が必要となりますが、その立地条件にあまり制約がないという点も長所として挙げられます。繰り返しになりますが、燃料と水さえ供給できる場所であれば発電所を作ることができるのです。
原子力発電・地熱発電・水力発電などは立地上の制約が多いのですが、火力発電は制約が少ないため、比較的都心部に近い場所にも作れるというメリットがあります。
都心部に近いと送電距離が短くて済むため、送電ロスも少なくなります。
事故が起きても被害は局所的
2011年に発生した東日本大震災によって引き起こされた福島原発の事故は、福島県のみならず非常に広範囲にわたって被害を起こしました。かつてのチェルノブイリの事故も被害は広範囲にわたりました。
原子力は特にずばぬけて影響を与える範囲が広いのですが、火力発電の場合は仮に発電所で事故が起きても、その被害は極めて局所的で済みます。
火力発電に賛成する意見
人間の生活に合った発電方法
危険な廃棄物も出さず、しかも技術の進歩により、現在では窒素酸化物や硫黄酸化物の排出はなくなっております。それでも二酸化炭素を大量に排出することは事実ですが、これは環境がある程度吸収してくれます。
また、原発や水力では立地条件に大きな制約を受けますが、火力は設置の自由度が比較的高く、住民の日常生活への影響をある程度軽減できます。
メタンハイドレートが実用化されれば!
個人的には原子力発電所を絶対になくせという意見ではないですし(増やして欲しいとも考えていませんが)、二酸化炭素の地球温暖化への影響についても懐疑的ですので、火力発電については増やして欲しいとも減らして欲しいとも思いません。
ただ、メタンハイドレートが実用化されれば火力発電に大いに役立てて欲しいと思います。
一方、釣り人の立場としてダムが与える水質への影響を強く感じることがあるので、これ以上の水力発電所は望まないというのが私の意見です。
デメリットは技術の進歩でクリアできる
私は火力発電に賛成です。火力発電は、他の発電方法に比べても、得るエネルギーが大きかったり、発電効率が良いといったようなメリットがあるからです。発電量を調節しやすいという点も魅力的に思います。
このように沢山のメリットがありますが、デメリットは温室効果ガスと燃料に関することだけです。そして、どちらのデメリットも技術の進歩が続けばクリアできる問題だと思いますので、これからも積極的に火力発電を利用するのが良いと思います。
天然ガス田かメタンハイドレートが実現すれば
現在のわが国では、火力発電に利用する燃料のほとんどは輸入に頼っておりますが、将来、純国産の燃料による火力発電だけで国内の電力を全て賄えるようになる可能性はあります。
日本近海には天然ガス田があることは良く知られておりますし、相当量のメタンハイドレートも埋蔵されていることが確認されております。
ただ、天然ガスはともかく、メタンハイドレートの採掘技術が未確立ですので、純国産の燃料が普及するまでにはまだまだ時間がかかりそうです。
ずっと稼働してもらいたい
実際に火力発電所がある地域からの意見です。市内の海に面した埋め立て地で、九州電力と電源開発が火力発電所を稼働させています。
燃料はオーストラリアから船で運ばれてくる石炭となっていて、工場内見学をしたことがあります。工場はすべてがオートメーション化されていて、職員さんはほとんど点検作業のみとなっています。
火力発電で一番懸念されるのは煙突から出る煙ですが、煙突自体にフィルターがかけられているため、曇りの日以外は煙が見えないほどの浄化がなされています。
漁業に関する影響ですが海水温度が上がることが懸念されていて、漁業者には一時的に補償金が払われましたが、フグやマグロの養殖は逆に盛んになるほど漁業には影響を及ぼしていません。
今は新たに増設工事も行われており、過疎化に悩む我が町にとっては、そこに落とされるお金で多少潤っています。事故はほとんどなく、10年に一度くらい配管から蒸気が漏れる事故があったくらいで、けが人などはまったく出ていません。
火力発電所があるための人口流入、それに伴う商業の活発化、大気への影響の少なさ、漁業関係への影響の少なさから、私は火力発電所がずっとこの地で稼働してもらいたいと思います。
タイムリーな支援が可能なシステム
東日本大震災で、福島の原発が壊滅的被害を受けたことで、改めて火力発電を見直しました。
まず、タイであったか台湾であったか忘れましたが、原発が稼動を止めることになった日本に対し、火力発電設備を一式丸ごと緊急譲渡したいという申し出がありました。
その時、固定的な設備だと思っていた火力発電所が、海を渡れるものであると初めて知り、大変驚きました。
必要な時にこうしたタイムリーな支援が可能な電力供給システムである火力発電は、今後も災害が続くと思われる日本では、普段から絶やさず使っておくようにした方がいいと考えます。
というのもその時、休止していた火力発電所が日本にいくつかありましたが、運転停止期間が長かったため、簡単に再開できない状態だったからです。
コストパフォーマンスがいい
火力発電の良さは、地形や気候にかかわらず発電所を作ることができるところです。長期間日本で活用されていることからもわかるように、大事故のリスクが少なく、安心して発電所を作ることができます。
なにより、天候や気候などの気象状況にも左右されませんので、一年を通じて安定して電力を供給できるほか、燃料を使っているので需要に合わせて発電量を調整することも可能です。
また、火力発電は効率が良く、コストパフォーマンスがいいというメリットもあります。
二酸化炭素の排出量が問題になることもありますが、二酸化炭素などの環境によくない物質の排出量を減らす技術が進んできていますし、今後もさらに研究・開発がされることが期待できます。
現実を見る
現状では、最も発電効率のいい方法は火力発電であり、しばらくの間は火力発電をエネルギーを政策の主軸に据えてほしいと思っています。
現在、日本の電力状況のほとんどは、火力発電で賄われている状態です。確かに火力発電には、環境に負荷をかけるという欠点があります。しかし、他の発電方法が火力発電をカバーできる状況にありません。
自然エネルギー発電は、まだまだ発展途上で供給が安定しません。原子力発電は、福島原発事故が起きてしまい、今後の新設は間違いなく民意が許さないでしょう。
大規模なダム開発を伴う水力発電も、これ以上発電力をあげていくことは困難だと考えます。そう考えていくと、現実的に火力発電を軸にエネルギーの確保をしていくしかありません。現実を見るなら、火力発電を推進するしかないという意見です。
火力発電を推したい
子供の頃、石油は限られた資源であり、40年後には底をつくと言われていましたが、実際40年経過して、石油はまだまだ腐るほどあるとなりました。
火力発電は構造が簡単であり、燃料さえあれば継続できる造りです。他の発電所は、天候に左右されてしまうことが多くて、コストも掛かります。すべての面でコストは掛かってしまいますが、石油が多いのであれば火力発電を推奨します。
エコの問題がありますが、高い煙突から煙を出す前に、電気集塵機があり、そこを通してから排出しているので、クリーンな煙です。
昔からある火力発電が今でも活躍を続けているのは、原理が簡単なのと、条件があれば造っても反対運動が起こらないからです。最新の発電方法で無くても火力発電を推したいです。
安定的な発電
日本は火力発電を活用するべきだと思います。
これまでの既存の火力発電では原材料の価格やその価格にあった減力発電が行えない問題がありましたが、技術の発展によって効率性が高まっており、効果的な発電を行うことが可能となっています。
また、今後は日本の領海に多く埋蔵しているシェールガスを用いた火力発電も積極的に検討されており、より火力発電の重要性はこれから増すと考えられてます。
そして、現在、これまでの電力を担ってきた原子力発電が本格的に稼働していません。
どの電力会社でも火力発電が主な発電方法となっており、他の安定的な発電が登場しないかぎりは火力発電に頼らなければならない状況もあるので、火力発電を推進する必要があると考えています。
デメリットは解消していける
原発事故の起こった日本では、原子力発電に頼ることはできない状況です。その中にあって、安定的に電力を確保することができる火力発電は欠かせないものです。
火力発電のデメリットとしてよく取り上げられるのは、化石燃料を燃やすことで温室効果ガスが発生することです。確かにこれは地球温暖化につながる大きな問題であり、地球環境を守るためにも避けるべきものであるのは言うまでもありません。
しかし、現在は技術の進歩によって、まだ不完全ではあるものの発生を防ぐ取り組みがされています。これからも、さらに技術を進歩させることによって、デメリットの部分を解消していけるものと思います。
また、そのデメリット解消への試みが、新しい技術の発展を促す可能性を大きくすると考えます。