スマートグリッドやスマートハウスと比べるとまだ知名度の低いスマートメーターですが、テレビやネットニュースなどのメディアで報道されることも少なくはなくなってきました。

そんなスマートメーターに関する報道でABCの3つのルートが登場することがありますが、それはいったいどのような意味なのでしょうか。

特徴・仕組み

スマートメーターのシステムイメージ図
(イラスト出典:経済産業省

こちらがABCすべてのルートを表した図です。右側の需要家というのが私たち一般消費者の住宅と考えてください。なお、左下にA、右下にB、中央上部にCとアルファベットがありますが、そこを通っている青い線がルートを示しています。

それでは次に各ルートについてより詳しく見ていきたいと思います。

Aルート

Aルートのイメージ図

まずはAルートです。こちらはスマートメーターと電力会社を繋いでいるルートとなります。電力会社が用意しているMDMSと呼ばれるデータ管理システムに電力使用量などのデータを送る際に用いられます。

Bルート

Bルートのシステムイメージ図

次にBルートです。こちらはスマートメーターと建物内(HEMSやBEMS)を繋いでいるルートで、様々なデータを元に省エネ化やデマンドレスポンスへの対応をすることができます。イラストでは右側の赤と青の矢印がBルートとなっています。

Bルートはスマートグリッドにおいて特に重要なポイントとなっているため、業界全体での標準化に向けた議論が進められています。

Cルート

Cルートのシステムイメージ図

最後にご紹介するのはCルートです。こちらはAルートにも登場したMDMSを通じて第三者がデータを取得するためのルートとなっています。スマートメーターを通じて取得したデータを活用する新サービスが電力会社以外の企業でも検討されていて、Cルートを利用すればそれが可能となります。

まとめ

こちらのページではスマートメーターのABCルートについて簡単に解説しました。いずれもイラストの出展は東京電力ですが、現在はホームページから削除されています。

簡単に「Aルートは家の外」「Bルートは家の中」「Cルートは電力会社と第三者の間」と覚えてしまいましょう。各ルートの概要を理解しているだけでも、今後のスマートメーター関連の報道を読み進めやすくなるかと思います。